SEOの定義というと
・検索上位をとること
という認識が一般的だと思います。実際にそれはSEOのごく一部の要素であり、あえて細かく正しく言うと次の様なものだと言えます。
SEOを定義付してみると
・検索ユーザーや検索エンジンへの深い理解を元にウェブサイトや事業、組織などを最適化し、検索エンジンにサイトや事業者の価値を理解させる事で、適切な検索露出を通じて売上や集客の増加などマーケティング上の目的の達成を目指し、価値の交換を行うこと
もう少し短く言うと
・検索露出機会を通じてマーケティング上の目的を達成すること
あたりになるでしょうか。この辺りは事業ドメインや組織ごとに多少変わりますので、あくまで参考程度に。
定義通りのSEOをできているかのチェックリスト
そこで私の場合、SEOの診断をするときはまず次の様なチェックリストを元に、ざっくり調査やヒアリングをすることになります。
- ターゲットとなる検索ユーザーについて理解できているか?つまりマーケティングで言うところの顧客理解をできているか?
- 検索エンジン(クローラーの仕組みや広告媒体というものの特性)について理解できているか?
- SEOのためにサイトを修正する準備はできているか?
- SEOのために事業、組織、広報活動などをある程度変える準備はできているか?
- 適切でない(スパムやユーザーが求めていない、あるいは効果が限定的である可能性が高い)SEO施策を辞める勇気を持てるか?
- SEOがマーケティングの一環であることや、マーケティングというものについて理解できているか?
SEOと聞いて多くの方が3の「サイト修正」をイメージするかと思いますが、1-6のような土台が整って初めて3も実施できるものと捉えておくと良いかと思います。
特に今の時代は6の「マーケティングとの連動」の理解や実施が先にあった方が遥かにSEOの成果が出やすい。逆を言えば何者でもない状態でSEOから集客を始めようとしてしまうと成果が出るまでもの凄く時間がかかります。
また意外に思われることが多いのが5の「辞める勇気」です。教科書的に正しい、あるいは「美しい」SEOのためにやるべきことなんて無限にあります。多くのSEOコンサルなどはここを推しがちですが、マーケティング上の目的(売上や集客増、認知獲得)のためには必須ではないSEO施策も多数存在します。
もはや経営全体に言えることですが、完璧を目指さず速度を重視するべき場面だったり、やってもやらなくても結果にあまり影響がないのに工数だけ取られるケースは多いものです。そんな施策は優先度を大きく下げたり辞めてしまう決断が必要です。
で、これらの側面が4の「SEOのための事業、組織、広報活動」に繋がってきます。もはやSEO担当者1人2人の裁量を超越することが多く、そのため現場では上にどう報告しようかと悩む所も多い。そこへ事業や組織を柔軟に変えられるとSEOの成果を得やすいのです。
などといった感じで定義に沿ったSEOをやる、定義に外れていればしない、というシンプルな考え方が理想的ですね。
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