「このボトムス欲しい」「このケーキ屋行ってみたい」「このビーチいつか行きたい」と思いながらインスタをつらつらと眺める…
そして気に入った画像をポチポチと「保存」する。
インスタを使う人はとうにご存じでしょうが、今やインスタは「欲しいもの発見装置」としても機能しやすいのです。
つまり「欲しい」とか「いつか買いたいな」だとか、物欲、人の羨望を何かしら喚起できるような投稿であればそうなります。かつてのセレクトショップのポジションに近いものがあります。
だからそういう「保存」数を最大KPIとするアカウント運用を目指して見るのも良いですよ、と言う話。
正直「いいね」数が少なくても全然良くて、それより「保存」数なんですよ、重要なのは。
2019年のインスタの公式発表ではアルゴの「Value Model」において保存は重要指標の1つであるとされています。これが多いとインタレストグラフの近い人の発見タブや、フォロワーのフィード(タイムライン)に表示されやすいと言う事らしいです。
またインフルエンサーマーケで有名なFohr社のジェームスノード(James Nord)は保存=「超いいね(Super Likes)」と呼んでいます。ユーザーにとっても特別な意味合いのあるエンゲージメントなんですね。
何度か体験したのは、フォロワーさんとDMやコメント欄で話してて、「いつも保存してます」みたいなロイヤリティ高めな方や、「私の好きな商品を投稿されてるので沢山保存してて、フォローしました」みたいな方が複数いた事。
定量的な相関性の証明は難しいですが、「保存」最適化に注力してからフォロワーが伸びる様になって来たと感じます。
じゃあどうすれば「保存」ドリブンのアカウント運営を出来るのか。簡単に説明してみます。
1.一投稿一商品にする
まず一投稿一商品が基本になります。
何かのサービスを紹介する場合も一投稿一サービス。場所も一投稿一場所。
複数商品が一投稿の中に入っていても良いのですが、欲しいとか憧れるとかいつか買いたいなと言う気持ちがその商品全てにむけば良いのですが、その場合はユーザーの意識の矛先が分散するんですよ。分散すると何のエンゲージメントにも結実しない事があるんです。実際これで私は何度も失敗しております。
2.10~20投稿ほどテストする
次に10から20投稿ほどしてみてください。
その中でいいねの数と保存数は比例しないことに気づくでしょう。いいね数が少なくてもめちゃくちゃ保存されるような投稿が出てきたりします。そういった異常値を探すと良いです。
例えば私のあるアカウントだとこんな投稿があったりします。
・通常の投稿→いいね数が平均100、保存数が平均5
・保存された投稿→いいね平均60、保存数が平均20
と、通常の4倍ほどに跳ね上がったものがいくつかあります。いいね数がいつもより少なかったからといって落胆するとこういったポイントを見逃してしまいます。
3.傾向を洗い出す
それらの傾向分析してみると、投稿のテキストの中で特に強い言い方でお勧めをしているものが挙げられます。例えば「自分の人生ベスト3に入る名レストラン」みたいな言い方をするなどですね。
またもう一つの傾向としては、「おすすめサロン5選」「東京で買えるおすすめブランド3選」などといった画像まとめです。画像に文字を入れて紙芝居風にする、いわゆる「マガジン形式」もここ2年ほど増加傾向にありますね。
とにかく1人セレクトショップの感覚でやってみるとこうなりやすいですね。
他にもあると思うので、ぜひ色々と分析に注力してみて下さい。
ユーザーはなぜ「保存」する?
ではユーザはこういったものを保存して一体どうしようと言うのでしょうか。
ただスマホのカメラロールの中にコレクションしてなんとなく所有欲のごくごくわずか一部を満たすだけ、と言う使い方も想定されます。まあ多くはそれでしょう。
ただ中には実際にそれをお店に持っていき、店員にスマホのカメラロールをを見せ「これください」と言って購入に結びつけるユーザもいます。
これは私の所有するいくつかのアカウントで紹介したことが原因で売れるようになった商品のエピソードを聞くと、大体私のフォロワーがお店にスクショもしくは保存した画像を持参してスマホの画面を店員に「このコスメください」などと言うのだそうです。
これ、インスタグラムやってる方は店舗さんから聞いた事があるのではないでしょうか。
「欲しいもの発見装置」アカウントのマネタイズ
さてこうして「欲しいもの発見装置」=「保存ドリブンアカウント」として育成することができたら、次に何が待っているでしょうか?
1つは企業からのPR依頼が来ると言うことです。
これ実際に私も何度も体験しています。他の方も当然そうでしょう。フォロワー数で見られるので例えばフォロワー数1,000人を突破したときなどに急にDMが増え始めたりします。
そしてもう一つは自分の商品が簡単に売れてしまうと言うことです。
あるいは自分の商品でなくても人の商品をアフィリエイトで売るだとか、自分で在庫を仕入れてアフィより高い利益率で売るだとかそういった使い方が可能になります。PR案件はあまり好まれない事もありますので、どちらかと言うとこちらの使い方をしたいものです。
「欲しいもの発見装置」としてのInstagramまとめ
以上、だいぶ駆け足ですが、「欲しいもの発見エンジン」としての利用が年々増えていくInstagramの傾向に最適化する形で運用をしてみようと言うお話でした。
昔から意識的にやってる人もいるでしょうし、今ではインフルエンサーに依頼する際のKPIや効果測定指標の1つとしても利用される事がある「保存」。
私も保存機能が出来てから欲しい服やガジェット、あと髪形とか観光地だとか、とにかくカメラロールにどんどん入れていくのが習慣になっております。
もちろんインスタのアカウントを育てる上で他のやり方も多々あります。例えばコミュニティをインスタ上に築いていくならストーリーズを使った双方向のコミュニケーションは今や非常に便利です。
ですのでこの記事の手法はあくまで参考程度に、面白そうだなと思った方はぜひ取り入れてみて下さいね。
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