SEOの3C分析

SEOの3C分析

過日、この様な投稿をしました。

以下はこの画像の文字起こし+大幅加筆修正版です。

SEOにおける3Cって?

  1. Customer=検索ユーザー
  2. Competitor=競合コンテンツ
  3. Company=自分のコンテンツ

…の頭文字を取って3Cですね。 スリーシー、もしくはさんシーなどと読みます。

古くは大前研一氏が最初に提唱した戦略コンサルティングの基礎的なフレームワークです。この3つの観点それぞれで自社の戦略を分析し、どこが優れていて、どこが改善の余地ありなのかを見極めよう、と言うものです。

大前氏自身がのちに3C分析を否定していると言うか「これだけでは足りない」と言っていて、私が学生だった頃(2000年代)にはその様に言われていたのも覚えています。

なので3Cについて調べると「古い」みたいな言説が多々ありますが、あくまで基礎的な分析を行う上では3C分析は欠かせません

特にSEOみたいにマーケティングの一領域に過ぎない集客方法では3Cでも十分に機能する、優れたフレームワークであると言えます。

現に、SEOでうまく行っていないサイト運営者から相談を受ける際に、これら3Cをどこまで深く追っているかを聞くと、ほぼほぼ「見ていません」と言う答えが返ってくる事が多いです。

自社はともかく、検索ユーザーがどんな層の人たちか分からない競合のコンテンツもさほど見ていない、と言う状況が往々にしてあるのです。そう言った方々に「まずは1か月間で3Cを徹底的にリサーチしてみて下さい」と伝えるだけでSEOの効果が劇的に変わると言う事が良くあります。ほんとですよ。

これは当然SEOに限った話でもなく、広告でもブランディングでもどんな分野でも商売においては大体当てはまるのです。

では具体的にSEOにおける3Cとはどの様なものか、みていきましょう。

1.検索ユーザー(Customer)

狙いたいキーワードは何を知りたがっている検索意図か?

  •  ・ Doクエリ(購入したい、申込みたいなど)
  •  ・ Knowクエリ(情報を知りたい)
  •  ・ Goクエリ(指名検索)

のどれに大別できるか?

検索結果も見てみよう

ただのシンプルな1位~10位までの検索結果か?

それとも強調スニペット、地図、ニュース、画像、動画、通販の広告(PLA)などが差し込まれているか?

その検索結果からどんなフォーマットの情報が求められていそうか?

まず検索結果を徹底的に眺めてこれらを理解しよう。

また可能であれば自分のジャンルのユーザーに直接「調べものをするときはどうするか」を聞こう。私は良く聞いている。可能ならきちんとお金を払ってインタビューの時間を貰い、検索行動を見せて欲しいとお願いしている。勿論断られることが多いがあまり気にしない。注力したいジャンルなら10人20人平気でインタビューをやる。

だからそのジャンルでは「自分が一番検索ユーザーに詳しい」と堂々と言えるレベルで検索ユーザーの検索行動を知り尽くしている。

大体どんな検索キーワードで、SNSなのか動画なのか、何を知りたいのか、などの傾向を小一時間語れるぐらいのレベルでやっている。

例えば「SEO」で検索してみると…

1つ例を挙げてみよう。「SEO」で検索した場合、Google検索結果では、広告枠も自然検索枠も競合性がとても高い。

しかし良く見てみると、スマホ版検索結果では動画枠がやや上の方に表示される。これはシンプルに、動画で情報を得たい層が多いと言うデータをGoogleが握っているからこうなっていると考えて差し支えない。

じゃあそれらの動画枠は激戦区なのか?と言うと全くそんな事はない。2年前とか6年前などの古い動画に加えて、英語の動画も多分に含まれている(いま調べていて驚いた)。早い話楽勝と言っても良いレベルで、「SEOとは」と言ったコンテンツでGoogle検索1位を取る労力や運の良さと、競合の少ない動画枠への差し込みとでは、難易度に雲泥の差が出る。

更に言えば、恐らくこの動画枠が上位に鎮座しているせいで「SEO」検索結果上位のクリック率はかなり低下しているはず。広告も枠いっぱいに入札されているのでファーストビューも押し下げられている。検索ユーザーの方を向き、かつ効率を重視するなら「動画をYouTubeに上げる」が最優先事項となる。私なら「SEOとは」と言った動画を10本ほど上げてデータをとる。

これはあくまで一例だしこれだけが正解と言うつもりは無いが、この様にして検索ユーザーの需要を見ていくと良い。

2.競合のコンテンツ(Competitor)

次は競合のコンテンツに詳しくなろう、と言う話。

どんなタイプのサイトが検索上位に多いか?

強ドメイン、企業、個人ブログ、インフルエンサー、SNS、専門家や政府と言った権威者などどれに当てはまる人達が多いか?

検索上位の記事では全体としてどんな内容が書かれているか?良く出て来るトピックスは何か?良く出て来る単語は?を見よう。

検索は相対評価。どれだけ1.の検索ユーザーのニーズを深く知り尽くしていようと、そこで戦うプレイヤー数が多ければ狙うべきではない。狙っても良いがROIなど費用対が悪化しうる。

これらを調べて難易度を推し測ろう。

私の周りでSEOで成果を出している人は毎日毎日競合のコンテンツを何度も見ている。RSSにも登録するし、検索してみてどう表示されているかも見てるし、実際にクリックして見に行くし、競合の会社の担当者に今すぐなれるのではないかと言うぐらいには競合のコンテンツに詳しい。私がここで推すのはそのレベルである。

3.自分のコンテンツ(Company)

まず最初に確認したい2点。

1.ターゲットを向いているか

検索ユーザーの欲しい情報に忠実に作られているか?不足はないか?むしろ検索ユーザーの期待を超えるものか?逆に余計な情報を入れてしまってないか?

2.競合を見ているか

競合のコンテンツを超えていると自負出来るか?「完璧な」コンテンツを今すぐ用意できなくても、地道にリライトを重ねて行けば良い。まず一旦アップしてみよう。将来的に、例えば「これから3か月以内に検索上位の競合のレベルを超える」などと目標を決めてアップデートしていこう。

またコンテンツをアップしたら最初に次の3点を最低限確認しよう。

  •  ・ URL
  •  ・ title
  •  ・ description

  は狙い通りに表示されているか?もしされていないなら理由を考え修正してみよう。

SEOのための3Cまとめ

そう言えば、SEOの教科書的な記事や書籍で3Cについてきちんとスペースを割いて書かれているものを見た事がないなあと思いました。まあもしかしたら近しい概念でもって解説しているものは多分にあるやも知れません。

SEOで3C分析を徹底すると、次の打ち手がクリアに見えて来るのが良いのですよ。それも沢山ね。SEO担当者やSEOコンサルは3C分析を毎月のレポーティングに導入してみても良いと思いますよ。私も会社員時代はやっていまして、課題と次の打ち手が多数見つかるのが良きなのです。

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