自分のサイトや競合の被リンクを手軽に知りたいと言う方に、無料で使えるバックリンク調査ツールとその使い方を解説します。
被リンクチェックツールは有料・無料含めて50程は触って来ましたので、実際に使えるもののみをピックアップしております。
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被リンクの仕組みを軽くおさらい
被リンクはSEO上で2つの働きをします。
1つはページランクをリンク先へ転送する働き。
もう1つはユーザー行動です。リンク元のユーザーが欲しがる情報がリンク先にきちんとあれば、誘導されたユーザーは「良い動き」をします。滞在時間が長い、ブクマする、直帰せず別ページに更に遷移する、など。
こう言った「良い動き」はGoogleアカウントを経由してGoogleにも伝わります(myactivity に記録されています)。このユーザー行動の数値でGoogleはリンク元ページやリンク先ページの良し悪しを判断し、直接ないし間接的に検索アルゴリズムに利用しているのです。
そしてこの「被リンク」は、現在数百、あるいは1,000以上ともいわれるアルゴリズム要因の中でも1、2を争う重要指標です。
自分や競合の被リンクをどこまで観察できるかがSEOの成否の大方を決定すると言っても過言ではありません(Googleは否定するけど)。
被リンクツールでどこを見れば良いの?
被リンクツールの見方について以下の2点を主に見ると良いでしょう。
- 検索上位にいる記事が、関連性の高い内容の記事から被リンクを受けているか
- 対して自分の記事への被リンクはどうか、差がどれだけあるか
この2つを見て競合との被リンクの差を埋める作業をこの後する事になります。
1について掘り下げておきます。
「関連性が高い」リンクと言うのは例えば、
- 競合の自動車保険の等級についての記事に対して
- 別のサイトの自動車保険の等級の記事からリンクが供給される
と言うもの。つまり内容が近い記事へのリンクはユーザーが欲しがる情報ですからね。
逆に関連性が高くないケースも挙げておきます。
- 自動車保険の等級についての記事なのに
- アフィリエイターやブロガーから「アフィサイトの作り方として参考になります!」と言った、ターゲット層ではない人からの被リンクの割合が多い
などですね。よく見かけるパターンです。
SNSなどで記事を露出する対象を取り違えていると起こりがちです。
無料の被リンクツールを使う前に、検索コマンドも便利なのでぜひ
まず手軽に調べるならツールにログインするよりこれが便利です。
- 「-site:ドメイン “ドメイン”」
- 「-site:ドメイン “サイト名”」
例えば私のサイトなら「-site:seoer.work “seoer.work”」となります。私のサイトに関して言及する第三者のサイトが検索にヒットします。その中にバックリンクも多分に含まれています。
私は良く出先などツールにログインできない環境の場合、これで競合の被リンクなどを調べています。検索コマンドごと辞書登録すると便利ですよ。
Google Search Consoleは無料の被リンクツール
色んなツールに手を出す前に、自分の被リンク分析はGoogle Search Consoleで見てみましょう。と言うのも、Google Search Consoleは当然ながらGoogleが認識している被リンクが表示されるんです。中には
- リンクは実在するけど、Googleがまだ気づいていないものは表示されない
- リンクの存在に気づいてるけど、Google的に無視したいものは表示されない
と言うリンクがあります。あくまで傾向なので例外もありますが。
一方、他のツールは、そのツールが独自にあらゆるサイトをクロールして見つけて来たリンク達です。ですのでGoogleの認識とずれている可能性も十分あるのです。
だからまずはGoogleのリンク認識を知るためにGoogle Search Consoleを見た方が良いのです。
じゃあ他の被リンクツールはいらないの?と言うと、そう言う訳では全くありません。分析には複数のツールがある事が理想です。と言うのも、どの様なサイトがリンクをしているかを知る事は、Googleがリンクを認識しているかどうかに限らずとても重要だからです。
参考記事:Google Search Consoleの使い方
そこに競合との差をどれだけ見つけられるかが被リンク分析の鍵になります。と言う訳でその他の被リンクツールをざっと紹介していきますね。
ここからは無料の被リンクツールを紹介していきます。使えるツールはどんどん使っていきましょう。
世界の3大トップ無料被リンクツール
まずはこれから。世界的に有名なSEOツールと言えば
- ahrefs(エイチレフス)
- Moz Pro(モズプロ)
- SEMRush(セムラッシュ)
ですね。1つずつ紹介します。
1.ahrefs(エイチレフス)
ahrefsは有料バックリンクツールとして有名です。あまり知られてないのですが、実は無料でバックリンクを見る機能が昔からあります。
これは有料プラン含めた話になるのですが、ahrefsの強味は3つ。
- 数あるバックリンク調査ツールの中では群を抜いたデータ量と更新頻度
- 被リンクの過去の推移を見られて、その精度が高い
- 日本語対応している
2.は、時系列をさかのぼってどの時点で競合の被リンクが増えたかが分かるので、「そのタイミングで起きた出来事は何か」などをチェックできます。
この3つ全てを兼ね備えた被リンクツールはahrefs以外にほぼ無いと思ってください(次に紹介する有名ツールのMozなども上2つは満たしていますが日本語対応していない、など)。
もしあなたが月数万円を稼げていて、更に収益を伸ばすために何か投資したいなら有料プランを契約してもいいと思いますよ。その位の価値はあります。
なおahrefsはChromeの拡張もありますが、有料プラン契約者のみが使えます。
2.Moz Pro(モズ プロ)
SEO界隈では有名だったRand Fishkin(ランド フィシュキン)が創設した、世界で恐らく最も有名なSEO/デジタルマーケティングの会社であり、そこの主翼を担うSEO分析ツールです。
データ量やその更新頻度で言えば世界最強クラスですが、日本語未対応なのが惜しい。でも日本のSEO業界で割と使われています。
無料で機能の一部を見られます。アカウント作成必須。有料プランにグレードアップしても30日間は無料です。
またChrome拡張のMozbarと言うものもあります。Moz Proのアカウントを持っていれば、Mozのバックリンクデータなどの一部がブラウザに表示されます。昔と違って軽いので、ブラウザの操作性を邪魔する事も無いです。
3.SEMRush(セムラッシュ)
日本に最近上陸しましたが、海外ではSEOツールの急先鋒みたいな立ち位置で今勢いのあるツールです。無料だとバックリンクを上限8つまで閲覧可能です。やはり被リンクのデータ量が圧倒的に多いです。
アカウント作成のみで見られます。
ちなみに日本語版は日本の「オロ」と言う代理店が担当していて、こちらは無料版の提供は行っておりません。
またこちらもChrome拡張版があります(日本語版の有料登録が必要)。ツールにログインしてさえいれば、気になったページの被リンクをすぐ見られます。
おまけ…Majestic(マジェスティック)
世界的に有名な老舗SEOツールのMajesticですが、無料版が一応あります。ですが無料版では被リンクの概要(サマリ)だけ見られるんですね。つまりどのURLからリンクを受けているかは分からず、被リンク数が何本で、と言った内容のみ。
こちらもかなりの量のデータと更新頻度を誇ります。
その他の無料の被リンク分析ツールたち
無料の被リンク分析ツールは大きく分けて2つあります。
1つ目は独自のクローラを採用しているもの。2つ目はSEMRushなど大手のAPIを利用してその被リンクデータの一部を無料ツールとして公開しているもの。
前者はクローラーがそれぞれ異なる辿り方をしてリンクグラフを形成するので、結構レアと言うか、大手ツールが発見しきれない「おっ」と思う様な被リンクを見つけてきてくれるので侮れません。
更に言うと、無料ツールは突然の公開終了や有料化が割とあるので、複数抑えておくのは必須。
従って、被リンク分析を徹底的にやるなら大手のツールどれか1つの有料プラン+複数の無料ツールを使いまくる、が一番良いです。
Neil Patel(ニール パテル)
1つ目はとっくに利用してる人も多いであろうNeil Patel(ニールパテル)氏のツールです。総合SEO分析ツールのUbersuggest(ウーバーサジェスト)の方はこの1、2年ほどですっかり有名になりましたよね。
それとは別のこの被リンク分析機能は、無料で上限100本まで被リンクを見られます。無料の被リンクツールで100本まで表示してくれるのって世界でも片手で足りるぐらいの太っ腹です。
あとデータ更新頻度はやや遅い気がしますが、データのカバーする範囲がえげつない。良いツールです。世界3大SEOツールに食い込まんとする意気込みを感じます。
最近は一部無料機能の利用に、「Google Search Consoleのデータにアクセスするよ」と但し書きが出ますので、相当な数の貴重なデータを得ているんですね。だからデータにも高い信ぴょう性があります。
Serpstat(サープスタット)
こちらも世界的には名の知られたSEO総合分析ツールです。その中の無料で使える部分にバックリンクについての分析があると言うもの。結構細かく見られます。アカウント作成は必須。
こちらは大手ツールがキャッチしきれないような、面白い被リンクをキャッチしてくる印象があります。
Small SEO Tools(スモールSEOツールズ)
10件のみですが、被リンクを調査できます。そしてこれがまたGoogle Search Consoleやahrefsなどとは違う被リンクが表示されたりするんですよね。
ちなみにこれ、有償プランを見ようとすると別の有償バックリンクツール「SEMRush(セムラッシュ)」のしかも英語版に飛びます。運営元は全然別なのでご注意を。
SEMRush有料プランで被リンクを見たら全然別だったりしますので。要はこれSEMRushへ誘導するアフィサイトなんですよ。でも使えるので全然問題ないです。
The Hoth(ザ ホス)
表示されるリンク量で言えば結構多いのがこのザ ホス。こちらはSEMRushのエンジンを使っています。これもまたSEMRushと直提携したアフィサイトなのですが、SEMRushの機能の一部を無償で使えるのはありがたいです。
利用にはメールアドレスの登録のみ必要です。
rankwatch(ランクウォッチ)
無料で見られる被リンク数はたった3つと少ないですが、獲得被リンク数の推移を見られる所が強みですね。
rewatchは総合SEO分析ツールですので、そのデータ量を活かしたツールなのです。
sitechecker(サイトチェッカー)
こちらも「sitechecker」と言う、低価格を売りとするSEO分析ツールの一部機能の無償提供です。無料版は上限20個までリンク元ページURLを見られます。
なおこちらはahrefsのデータベースを恐らく使っていて、DRやURと言ったahrefs独自指標なども見られますが、表示されたデータを比較するとちょっと違うんですよね。独自のクロールデータなども交えている可能性もあります。なので私もたまに併用してます。
Linkoday(リンコデイ)
無料で使えるツールですが、他の被リンクツールがリーチできていない個人ブログなどの被リンクを探し当ててくる、面白いツールです。
その代わり、他のツールが必ずキャッチするであろう高DRな被リンクはあまり表示されません。笑
SEOreviewtools(SEOレビューツールズ)
アカウント登録なしで見られます。SEMRushに裏側で繋いでるっぽいのですが、SEMRushのデータと比較すると乖離があるため、こちらもたまに見ています。
Monitorbacklinks(モニターバックリンクス)
アカウント登録なしで見られて便利です。1日300件の被リンクを見られ、エクスポートも出来る優秀な無料ツールです。
各指標がMajesticっぽいのでバックグラウンドではMajesticのエンジンを採用している様な気がしますが、データがやはりちょっと違うんですよね。
バックリンク関連の用語についていくつか解説
英語のツールであっても被リンク分析においては英語力はほぼ不要です。どんなページからリンクされているかが分かればまあ大体それで良いので。
とは言え次の様な単語を知っておくとより理解が深まるかと思います。
- External Link … バックリンク・被リンクのこと
- Competitor’s Links … 競合に張られた被リンク
- # … 「ナンバー」と読む。数。# of links=リンク数
- DR … ahrefsの独自指標。そのサイト全体がどれだけSEOに強いか
- UR … ahrefsの独自指標。そのページがどれだけSEOに強いか
- Referring domains … 被リンク元のドメイン
- Anchor text … リンクのテキスト部分
無料の被リンクツールまとめ
この記事書いてて思ったんですけど、やっぱり無料の被リンクツールってたくさん知っておくに越したことは無いですね。ツールごとに持ってるデータの差がありますから。
被リンクの本質は「評判」なんですよ。被リンクをもらうと言う事は、誰かが何かしらそのコンテンツに対して言いたい事があるって事です。大抵は参考になったからリンクした、と言うのが多いです。ただそれだけではなくて、ポジティブなもの、ネガティブなもの、千差万別有る訳です。世間様からの評価の縮図が被リンクなのです。
そこに自分のサイトや競合のサイトの被リンクの傾向を見出す事が大事です。世間からどう思われているか。競合はどんな評判を獲得しているか。自分に足りなかったものは何か。
それを探り当てるには、色んなリンクを見て回らないといけません。なので1つのツールを使い倒すでもいいですが、できれば複数のツールを横断して常に監視するぐらいの事はSEOではやっていいと思います。
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