SEOは分かってるつもりだけど、あまり良い成果が出ないんだよな…と言う人が知っておきたいSEO関連のTipsをまとめてみました。こういう話はあまり表向きは語られませんので、SEO好きな人たちにとっては面白い話かと思います。
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SEOはマーケティングの一領域に過ぎない
顧客接点の1つでありSEOはビジネス上は必ずしも優先ではない。他の手段の方が顧客にリーチしやすいことは多い(個人が趣味で情報や自分の作品などをSEOで広めたい、などは別)。
SEOは競争である
ゲーム理論の理解が重要。各プレイヤーの行動を元に相対評価が繰り返される。個別で勝てなければ「組む」戦術が有効となるなど。これらを通じて明確な「勝ち負け」が作られていく。競合と同じでは駄目で、競合を圧倒する勝ち方が必要となる。
SEOは場外戦の重要性が増している
従来のSEO手法で勝負が付かなくなってきている。権威性等、場外の戦いに移行している。露出、認知や純粋想起、ブランディングなどの活動が相関する。
SEOは前半戦、後半戦に二分される
サイトやコンテンツをアップするまでが前半戦。ここまでは勝ち方の情報が出尽くしており、もう差が付かない。これからの時代は後半戦、つまりその後の露出への注力で勝負が決まる。これは広報や広告、SNSなどの運用で決まってくる。
巷のSEO情報は無駄が多い
巷のSEO情報は「してもしなくても売上が変わらない」施策が必要なSEO対策として紹介されている。全てをやっていては時間はいくらあっても足りない。経験則で不要な施策を取捨選択をできる人材が必要となる。長文SEO、ドメインパワー、キーワード出現率、URLにキーワードを入れる、毎日更新、などなど優先度を大きく下げて良い施策は無限にある。まずは目の前のコンテンツと被リンク集めから取り組みたい。
SEOは椅子取りゲーム
限られた、数の変わる枠を取り合う。一度取られてしまえば覆す難易度は上昇する。SEOの難易度が企業や人によって大きく変わる理由がこれ。求められる労力は大体同じく膨大なのに、得られる結果が違いすぎる。
SEOは人気投票
優れたコンテンツが上がるとは限らない。「皆が見たい」コンテンツは上がってきやすい。具体的には「皆が見たいと思っているであろうシグナルを検索エンジンが多くキャッチできている」コンテンツは上がる。特に被リンク、サイテーションを継続的に獲得するだけの「話題を作り続けること」が長期的なSEOでは重要となる。
検索エンジンはリンクグラフを構築したい
リンクグラフの構築を通じてコンテンツやドメインの理解が捗る。よってSEO担当者やSEOコンサルタントはリンクグラフを見ることで初めて検索エンジンと同じ景観でSEOに取り掛かることができる。
検索競合の多くが参加しているリンク群に、自分のサイトやページがどのように食い込むか?をプランニングするのがSEOの本質。関連性の薄いページから闇雲にリンクを貰い続けるような施策が無意味だと理解したい。
SEOは「何を言うか」より「誰が言うか」
そしてSEOは「全部言う」が今のところおおむね正しい。さらに「何を言わないか」「誰と組むか」が重要。つまり専門性も大事。
SEOはコストが増大している
経営的に見合うリターンが無ければ撤退やコンテンツコストの大幅削減はマスト。コストをかけるべきは「売上を生むページ」が最優先。また前述の通り無駄な施策を見抜く選別眼も求められる。
SEOは興味/行動フェーズが主
人の購買ファネルは例えば以下の様なものになる。
知らない→存在を知る→興味が湧く→検索して調べる→欲しくなる→検索する→買う
検索がよく使われがちなのは後半。前半で「知らない何か」に検索して出逢う事は多くない。知ったあと、疑問や興味を持ったり購入するタイミングで初めて検索する。知らない何かに出逢う場としてはInstagramやTiktokなどのリコメンドエンジンの役割。
つまりSEOには顕在化し、すでに言語化された需要や悩みなどを刈り取るコンテンツやサービスが向いている。
検索アルゴリズムはベイズ推定が元である
ベイズ推定は得られたデータを元に未来や正解を予測するもの。すなわち何もないところから検索結果を組み立てる訳ではなく、得られたデータのみを元に必要と思われる検索結果を推量しソートする、と言う考え方が出発点となっている。
Googleは論文検索エンジンとして始まった
アカデミアにおいては、良い論文とはサイテーション数(他の論文から引用された”被引用数”)が多いものを指すことが多い。サイテーションでランキングが組まれる事もあるぐらい貢献度の重要な指標となる。また論文の構造はある程度決まっているし、出典の明記も必要。
このような論文のルールを元にロジックが組まれたと言われる。そのため今でも、論文っぽく網羅的で構造的な記事や、被リンクを獲得できているコンテンツなどが評価されやすい。
SEOは横割り組織で行うと有利
マーケティングや広告、広報担当との連携が相乗効果を生みやすい。縦割り組織でSEO専門の担当者やチームでは難しい施策もある。現に欧米では広告とSEOを一人が担当する座組みは昔から多い。また近年、SEOと広報を一人で担当するケースも増えている。
SEOはテストが大前提
SEOに限らずだが数値の計測ができるウェブではテストを永続的に回し続けることが前提。SEOで言えばタイトル、見出し、内部リンク等々2パターン以上を同期間ずつ試し比較するなど。より良い結果が出た方を採用する。これを延々と繰り返せる体制構築が肝。
1度アップしたら修正に社内稟議が多数必要…といったガバナンスでSEOを行うには、まず組織構造にメスを入れる所からスタートとなる。
検索サービスは広告媒体である
Googleなどの検索サービスのお客様は広告主。と同時に検索ユーザーの方を向いている。ユーザーからの、検索結果の満足度を常に見ている。検索内の滞在時間や再訪を増やしたい。
そして検索サービスの中だけで集客し成長を図るようなやり方は検索プラットフォーマーからは忌避される。検索プラットフォームは年間で億単位の予算を投じて他社からトラフィックを買っている(GoogleのIRなどには掲載がある)。そのトラフィックを検索広告へ流して広告主から売上を上げるモデルであることを理解したい。
つまり検索サービス内でSEOのみで集客をし続けるようなサイトは「タダノリ」であり、最も検索トラフィックを与えたくない対象の1つとなる。
もちろん広告媒体として検索結果に表示できるコンテンツが十分でない時期はタダノリのサイトであってもグロースの観点からはコンテンツが良ければある程度優遇する。コンテンツが十分揃ってくればより良いもの以外は落としていく。さらに著名人や公的機関などが増えてくればそちらを強く優先する。こういった論理が働く場であることを理解したい。
SEOの最終形態はビッグワード1位ではなく指名検索
逆に検索以外からトラフィックを連れて来てくれる著名サイトの「指名検索」などは検索エンジンに受け入れられやすい。従ってSNSや広告、広報などで知名度を実績を重ねた著名プレイヤーの公式サイトに多くの「指名検索」ユーザーが向かうといった形が最も互いの思惑が一致する美しいSEOとなる。
上記の理由から指名検索を外部で育て、検索に多くの指名検索トラフィックを送り込みたい。また順番としては指名検索が増えてからの方がその他のクエリの検索順位が上がりやすい。
検索サービスは成熟期を迎えた
検索はプロダクトライフサイクルの観点ではもう「成熟期」に突入している。名前通り成熟してしまったサービス。20年前は尖ったサービスだった検索エンジン市場も、いよいよ成長が鈍っている。検索枠を創出するだけで一苦労している検索エンジンが少なくない。インデックスする情報も十分に満たされている。大抵のクエリでは情報はもう十分。不要と思われるページのインデックスリクエストは事実上拒否される。
これに対抗するには、3つある。1つ目は膨大なコストを支払い圧倒的フルパワーのコンテンツをぶつけ続けること。2つ目は選択肢は過当競争を避けること。ニッチなクエリや新語をターゲットにすること。3つ目はGoogle以外(bingなど)の検索エンジン最適化を行うこと。
コメント
まさにその通り