SEOクイズ5問を試しに作ってみました。
ここでは答え合わせと参考になるGoogleの公式ガイドをあわせて提示しておきます。
以下、クイズの答えを書いてしまっています。まだ挑戦していない方は挑戦してから以下を読む方が理解が深まります!
SEOクイズ5問はこちらから。※前のSEOクイズのURLは回答数上限に達したので差し替えました
なおSEOクイズ公開後7時間後くらい(日曜の深夜2時頃)の回答数です。もっと早い時間なら1,000くらいいってた気がします。500人目くらいまでは平均解答時間1分20秒ほどでしたが、後からじっくり解くタイプの人が増えた様ですね。
さて、以下で設問と解説を書いていきます。※前のSEOクイズのURLは回答数上限に達したので差し替えました。
第1問:検索順位についてのテスト
1.検索順位について。次のうち検索順位に影響する可能性が最も高いものはどれか。
- titleタグ
- meta description
- meta keyword
第1問の正解
「titleタグ」
SEO初歩中の初歩ですので大半の方は正解できた様です。
meta descriptionもmeta keywordsも検索結果に直接影響はしません。しませんが、descriptionは検索結果に表示される要素です。なので検索結果におけるクリック率に影響します。そこから間接的に検索順位へ影響する可能性は大いにあります。またkeywordsはかつて検索結果に影響していた時代がありました。
※すみません、設問ではkeywordとなっておりますが正しくは「keyword”s“」でした。sが抜けておりました。
meta要素についての参考情報
- 各ページに固有の正確なタイトルを付ける(SEOスターター ガイド)
- Google がサポートしているメタタグ(Google検索セントラル)
- 検索結果のスニペットを管理する(Google検索セントラル)
第2問:クローラーの制御について
クローラーの制御について。あるページを「Googleの検索結果に表示されたくはないが、ユーザーに見られることは構わない」と言う場合、次のうちどれを使うことが最も望ましいか。
- robots.txt
- noindex
- sitemap.xml
第2問の正解
「noindex」
こちらもほとんどの方が正解していました。こちらも初歩です。 robots.txt (一般的な日本での読み方は “ロボッツテキスト”)や sitemap.xml は完全にGoogleやその他検索エンジンのクローラーを制御できる訳ではないんですよね。なのでより正確にインデックスさせたくない場合はnoindexです。なおnoindexでもインデックスされ続けるケースが無くはないのでこちらはあくまで大方の目安とお考え下さい。
ここまではSEOの初歩の初歩です。
クローラーの制御についての参考情報
- クロールさせたくないページを Google に伝える(SEOスターターガイド)
- robots.txt ファイルの制限事項について(Google検索セントラル)
- noindex を使用して検索インデックス登録をブロックする(Google検索セントラル)
- 大規模なサイト所有者向けのクロール割り当て管理ガイド(Google検索セントラル)
- Google でクロールされるコンテンツを管理する(Google検索セントラル)
- 自身のサイトでホストしているページを Google から削除する(Google検索セントラル)
第3問:画像の最適化について
画像の最適化について。次のうち画像の最適化に最も関係の無いものはどれか。
- alt属性
- picture要素
- video要素
第3問の正解
「video要素」
こちらは少し回答が割れましたね。この中で画像の最適化に唯一「関係のないもの」はvideo要素です。
altは元々画像を表示できない環境や視覚障害の方のために画像の内容を端的に説明するようなユースケースが想定されています。検索エンジンが画像の意味理解をより正確に行う目的でも参照されます。そのため通常検索や画像検索結果の検索順位に影響する可能性があります。
picture要素はデバイスのサイズにレスポンシブに画像を表示したい時に使います。なので画像の最適化のためのタグです。が、SEOのためのタグではないという点にご注意下さい。videoとpictureで迷って貰いたかった&「画像の最適化に関係 “ある” ものを選ぶ」だと勘違いさせたかった設問です。
画像の最適化についての参考
- 画像を最適化する(SEOスターターガイド)
- Google 画像検索でのおすすめの方法(Google検索セントラル)
第4問:プロモーションについて
プロモーションについて。次のうちGoogleが推奨するものはどれか。
- リンクを購入する
- 些細な内容でも細かく日々更新する
- アフィリエイトをやめ、独自の商品を販売する
- ライブ配信をする
第4問の正解
「ライブ配信をする」
ここからの2問は引っ掛け要素が強めです。
まず1つ目の選択肢「リンクを購入する」はガイドライン違反ですね。PageRank獲得目的では特にNGです。広告の場合はnofollowをつけましょう、となっております。
次の選択肢「些細な内容でも細かく日々更新する」と回答した方が圧倒的に多かったようです。このうち「頻繁な更新」は良いのですが、「些細な内容でも」はあまりよろしくありません。例えば主にブロガー向けの公式ガイドに以下のような掲載があります。
品質の低いコンテンツを毎日公開するよりも、有用な投稿を毎週行う方が効果的です。
出典:「優れたコンテンツを作成する」
ですのでこれは引っ掛けの選択肢でした。なお「些細な内容で頻繁に更新」は散々実験してきましたが本当にSEO的には意味が無いことが多いです。
次の選択肢「アフィリエイトをやめ、…」も正解ではありません。Googleは別に推奨していないのです。むしろGoogleの公式ガイドではアフィリエイトサイトの「おすすめの運営方法」が掲載されています。内容は主に3つほどに大別できます。「付加価値を高めろ」「ユーザーとコミュニケーションせよ」「最新情報に更新せよ」など。至極真っ当、ですがほとんどのアフィリエイトサイトがこれを徹底できていません。一読の価値はあると思います。
最後の選択肢「ライブ配信」がここでの正解なのですが、まあこれは特に大々的にプッシュされている訳でもないので「???」となった方も多いかも知れませんね。実はECに関するガイドで以下のように推奨されています。
ライブ配信。商品を紹介するインタラクティブなライブ配信を通じて顧客と交流し、商品の使用方法を説明して顧客からの質問にリアルタイムで回答します。
出典:「さまざまな顧客ニーズを満たす e コマース コンテンツを作成する」
これは良くある消去法的な選択肢の構成ですので、慎重に「ありえない」選択肢を外していき正解した人はいたようです。なお私の手元のデータでもライブ配信の累計の視聴者数の伸びと検索露出は明確に相関します。
プロモーションについての参照情報
- リンク プログラム(Google検索セントラル)
- リンク先に注意する(SEOスターターガイド)
- 優れたコンテンツを作成する(Google検索セントラル)
- アフィリエイト プログラム(Google検索セントラル)
- さまざまな顧客ニーズを満たす e コマース コンテンツを作成する(Google検索セントラル)
第5問:商品レビューについて
商品レビューについて。Googleが推奨する商品レビューの書き方はどれか。
- 独自の調査を行いメリットなどを書く
- レビューは長さ、質、オリジナル性を重視して作成する
- 商品の開発者の視点で書く
- 読者を迷わせないため意思決定のためのリソースは絞り込む
第5問の正解
「独自の調査を行いメリットなどを書く」
これら選択肢のうち「独自の調査を行いメリットなどを書く」が正解です。Googleの公式ガイドに以下の様な記述があります。「独自の」がポイント。ネット上に落ちている他社の調べた情報ではなく、自ら調べた一次情報が元になっていることが理想的です。
独自の調査に基づいて、特定の商品のメリットやデメリットについて述べます。
出典:「質の高い商品レビューを書く」
次の選択肢「レビューは長さ、質、オリジナル性を重視して作成する」は引っ掛けの選択肢として用意しました。「長さ」は重視せよとは言われていないんですね。
レビューの長さではなく、レビューの質とオリジナル性を重視し、上記のおすすめの方法をできるだけ多く実践してください。
出典:「質の高い商品レビューを書く」
次の選択肢「商品の開発者の視点で書く」もGoogleは推奨している訳ではないため、ここでは正解ではありません。以下のような記述が公式ガイドに見られます。
ユーザーの視点から商品を評価します。
出典:「質の高い商品レビューを書く」
ただ、レビュー記事内に開発者へのインタビューなど開発者視点の情報を入れ込むことはSEO的にアリですよ。きちんと書けばめちゃくちゃ読まれますし、順位上がりやすいです。被リンクや引用もされやすい。
次の選択肢「読者を迷わせないため意思決定のためのリソースは絞り込む」もここでは正解ではありません。リソースとはここでは参照情報とか出典のこと。ある商品レビューを書く際に色々な参照情報を元に書くかと思います。下記に記した通りGoogleはそれらをきちんと明示することを推奨しています。絞り込めとは言っていません。
読者の意思決定に役立つ、その他の有用なリソース(独自のリソース、または他のサイトのリソース)へのリンクを記載します。
出典:「質の高い商品レビューを書く」
SEOクイズの裏で言いたかった話
このクイズで一番注意して欲しいのは「Googleが推奨している」の部分なんですよね。本音と建前を切り分けて考えられることがクイズ正解の近道です。
例えば第4問。「リンク購入」はどの検索エンジンも非推奨です。しかし購入したかどうかは主に過去のスパムのデータから類推するため見抜けないこともある訳です。中古ドメインのオーナーがある日変わり、他のどこともリンクグラフを繋げない様なサイトに変貌すれば怪しまれます。過去のスパムの類型だからです。dofollowで特定のアフィサイトにリンクしていれば尚更。申し訳程度に厚労省などへのリンクが数件添えられていればスパム率のスコアは跳ね上がるでしょう。逆に言えばそのようなよくある類型から大きく外れていれば「怪しいけど一旦落としはしない保留案件」となりやすいです。
同じく第4問の「アフィサイトをやめる」ですが、検索エンジンの中の人にはアフィサイトの事を良く思っていない人もいます。検索エンジンとアフィリエイトサイトは同じ広告媒体であり広義の競合に当たるからです。検索エンジンは年間巨額を投じてトラフィックを買っています。それを競合であるアフィサイトにいたずらに奪われる事は避けたい訳です。ましてやそれが検索ユーザーの満足度を大きく下げるものばかりであれば尚更です。共存の道としては検索ユーザーがわざわざ検索を通じて探しに来てくるレベルの存在感や付加価値を持ったアフィサイトとなることですね。
また第5問の「レビュー記事の長さ」。これは記事内の情報量のうち必要と思われるフレーズが一定数含まれていたり、あるいは文字数のみで判断しているとしか思えないランキングが時折見られます。いわゆる長文SEOが今でも限定的に効いている可能性が高いんですね。ですのでSEO観点からは記事の長さはSEOに影響する可能性があるのです。
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